【初心者カメラ教室】防塵防滴耐性を表すIPコードとは。見分け方や等級数について解説

初心者カメラ教室
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こんにちは!卯月銀河(@gingacamera)です。

季節によって水辺や海での撮影なども増えてくると思います。

更に急な雨など気をつけていても防ぎきれない水への影響というのも撮影を行っていれば受けることもあります。

そんなときでも安心できる耐性が「防塵防滴性能」です。

今回はそんな防塵防滴性能を世界標準化した「IPコード」について解説します。

IPコードとはなにかに加え、IPコードの見方や等級数なども解説していくのでIPコードの興味がある方、防塵防滴性を極めたい方などには良い学びとなると思います。

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防塵防滴の世界標準規格!IPコードとはなにか

IPコードは2003年に国際電気標準会議(IEC)により制定された電気製品の防塵・防水(防滴)性能を表す規格の名称となります。

このIPコードはカメラ周りだけでなく、スマホなど様々な家電製品に幅広く使われています。

ミラーレスカメラを例に出すと、ミラーレスカメラで防塵防滴性能を得るために、各社ボタンやダイヤル、接合部分などにシーリングを施すことが多く、この状態で防塵・防滴に配慮した構造となっており、雨や雪などの日常生活上や少し過酷な撮影での多くの場合で十分な防滴性能を発揮します。

ただしほこりや水滴の浸入を完全に防げるというものではなく、又それらの基準もはっきりしない状態が続いていました。

そこで登場したのが国際電気標準会議(IEC)により制定された電気製品の防塵・防水(防滴)性能を表す規格、「IPコード」というわけです。

基本的にIPコードの取得には規格に基づいた厳格な試験が行われており、IPコードの信頼性はそれらの試験が担保となっています。

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IPコードの等級数の見方

IPコードは「IP+防塵等級数+防水等級数」で表示することができます。

具体的には以下のとおりです。

等級数防塵防水
0保護なし保護なし
1直径50mm以上の大きな固形物の内部侵入を防ぐ。鉛直から落ちてくる水滴に対して保護。
2直径12.5mm以上の固形物の内部侵入を防ぐ。鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴に対して保護。
3直径2.5mm以上の固形物の内部侵入を防ぐ。鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴(散水)に対する保護。
4直径1.0mm以上の固形物の内部侵入を防ぐ。水の飛沫(全方向)に対して保護。
5防塵型。完全ではないが動作に不具合があるほどの固形物の内部侵入はない。水の噴流(全方向)に対して保護。
6耐塵型。完全な粉塵保護構造某噴流(全方向)に対して保護。
7水に浸した状態でも機器がないよう保護。
8継続的に水没しても内部に浸水しないよう保護。

防塵・防水ともに数値が大きくなればなるほどその強度が増していく形です。

つまりIPコードが記載されていると、メーカー独自の防塵防滴だけでなく、世界的に認められた基準に則った防塵防滴仕様になっているということになります。

ちなみにIPコードの表示は必ずしもどちらも記載しなければならないというものではなく、以下のようにどちらの記載している場合と一方を省略している場合があります。

機種名IPコード(防塵・防滴)
OM SYSTEM Tough TG-7IP68
OM SYSTEM E-M1 Mark ⅢIPX1

この場合、OM SYSTEM Tough TG-7は防塵6+防水8相当の基準に適合しており、OM SYSTEM E-M1 Mark Ⅲは防塵値省略+防水1相当の基準に適合という表記となります。

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IPコードを取得しているカメラ・レンズはどんなものがある?

IPコードを取得しているカメラは様々な種類があります。

以下がその代表的な機種となります。

メーカー名称タイプ防塵防滴耐性
OM SYSTEMOM SYSTEM Tough TG-7コンデジIP68
RICOHRICOH G900 IIコンデジIP68
PENTAXPENTAX WG-1000コンデジIP68
KODACKODAK PIXPRO WPZ2コンデジIP68
ケンコートキナケンコー KC-WP06コンデジIP58
SONYSONY Cyber-shot RX0IIコンデジIP68
OM SYSTEMOM SYSTEM OM-1 Mark Ⅱミラーレス一眼IP53
(OM SYSTEMの対象レンズとの組み合わせで真価を発揮)
OM SYSTEMOM SYSTEM E-M1 Mark Ⅲ ASTROミラーレス一眼IPX1
(OM SYSTEMの対象レンズとの組み合わせで真価を発揮)
OM SYSTEMM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIズームレンズIP53
(OM SYSTEMのミラーレスとの組み合わせで真価を発揮)
OM SYSTEMM.ZUIKO DIGITAL ED 20mm F1.4 PRO単焦点レンズIPX1
(OM SYSTEMのミラーレスとの組み合わせで真価をを発揮)

基本的にIPコードを取得しているカメラの殆どがコンデジとなっています。

特にOM SYSTEM Tough TG-7PENTAX WG-1000などの一部の機種はコンデジの週間売れ筋ランキングでもランクイン常連となっており、非常に人気のIPコードを取得するコンデジとなっています。

そんな中で異質なのがOM SYSTEMのミラーレス一眼シリーズとM.ZUIKO PROシリーズのレンズです。

これらはお互いを組み合わせることでIP53やIPX1相当の防塵防滴耐性を獲得することができ、ミラーレス一眼+レンズとしてはIPコードを取得する唯一無二の組み合わせへと進化を遂げます。

最大の性能でいうと、IP53相当のIPコードを取得しているOM SYSTEM OM-1 Mark ⅡM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO IIを組み合わせることで最大性能のIP53相当の防塵防滴耐性を持ったミラーレス一眼のセットが完成します。

IPコードは防塵防滴だけじゃない!?IPコードにつく「付加特性文字」と「補助文字」に付いて解説

IPコードは基本的には防塵防滴性能を表すもので、「IP+防塵等級数+防水等級数」で表すことができます。

ですがその等級数の後ろに「付加特性文字」と「補助文字」がオプションで付く場合があります。

付加特性文字は「A,B,C,D」の4文字で表され、ABCDは以下のような区分がされています。

付加特性文字説明
A拳が危険な部分へ接近に対しての保護。
(直径50mm)
B指での危険な部分への接近に対しての保護。
(直径12mm、長さ80mm)
C工具での危険な部分へ接近に対しての保護。
(直径2.5mm、長さ100mm)
D針金での危険な部分へ接近に対しての保護。
(直径1mm、長さ100mm)

補助文字は「H,M,S,W」の4文字で表され、HMSWは以下のような区分がされています。

補助文字説明
H高圧機器。
M回転機のロータなどの可動部分を動作させた状態で、水の浸入による有害な影響について試験にクリア。
S回転機のロータなどの可動部分を停止させた状態で、水の浸入による有害な影響についての試験にクリア。
W所定の気象条件のもとでの使用が可能となる処理が施されている状態。

補助文字については他にも油に対する保護等級としてF,Gがあったりと個別製品規格で試験や適合条件を明確に示していればHMSW以外の文字の仕様も可能となっています。

ちなみに付加特性文字と補助文字に関してはオプション扱いとなっており、省略が可能となっています。

なのでカメラ周りやスマホ周りで見かけることはほぼないと思います。

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まとめ:IPコードは防塵防滴の世界標準規格!「IP+防塵等級数+防水等級数」で耐性レベルを見ることも可能!

今回は防塵防滴の世界標準規格である「IPコード」のついて解説してきました。

防塵防滴耐性はカメラやスマホなどが故障しないためにも非常に重要な耐性の一つとなっており、IPコードが取得されていれば実際の耐性に加えて、安心感もひとしおです。

ただ一つ注意が必要なのはIPコードがあると言っても等級数によっては防水のレベルが違うため、自分の使用している機器がどういった等級の防塵防滴に対応しているかはしっかり把握する必要がありそうです。

急な雨などの天候不良や、水辺や海でのレジャー・アウトドアなど様々なシーンで活躍するIPコードをしっかり把握して大切なカメラやスマホを守っていきましょう!

では次回の初心者カメラ教室でお会いしましょう。

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