こんにちは!卯月銀河(@gingacamera)です。
【Apple ProRAW】という言葉を聞いたことはあるでしょうか。
RAWという名前はついているが一眼レフやミラーレスの設定では見かけることがないApple ProRAW。
今回はそんなApple ProRAWについて解説します。
Apple ProRAWがどういうものか知りたいという方にはおすすめです。
結論、Apple ProRAWは特定のiPhoneのみで使えるRAWの進化系!
Apple ProRAWとは
Apple ProRAWは標準のRAWフォーマットとiPhoneの画像処理能力を組み合わせたApple独自の写真データフォーマットになります。
読み方は「アップル プロロウ」となっています。
写真データフォーマットということで、ようするにJPEG(ジェイペグ)やHEIF(ヒーフ)、RAW(ロウ)などの一種と捉えて大丈夫です。
特徴的なのはRAWデータに画像処理能力が組み合わさっている点です。
つまりカメラアプリ内で撮影から加工までのすべてが行えるという優れたフォーマットということです。
Apple ProRAWの対応機種は?
対応機種はiOS14.3以降を搭載した、iPhone12Pro以降のProモデルに限ります。
つまり、iPhone12Pro、iPhone12ProMax、iPhone13Pro、iPhone13ProMax、iPhone14Pro、iPhone14ProMax、iPhone15Pro、iPhone15ProMaxの8機種しか現時点では使用できないということです。
※2024年09月10日時点
さらに、iPhone12Pro、iPhone12ProMax、iPhone13Pro、iPhone13ProMaxの4機種に関しては12MPまでのApple ProRAWに対応。
iPhone14Pro、iPhone14ProMax、iPhone15Pro、iPhone15ProMaxの4機種では48MPのApple ProRAWに対応と、同じApple ProRAWでも少しだけ差があることは注意しておきましょう。
これは搭載されているカメラセンターの差となっています。
Apple ProRAWは優れたフォーマットではあるのですが、この対応機種の少なさが最大のデメリットと言えそうです。
iPhone16・16 ProシリーズもApple ProRAWは利用可能?
結論から言うと、まだわからないということです。
まだ発売前の段階なので確実に対応するとは言い切れないところがああります。
ただ以前までの流れをくむと、iPhone16 ProシリーズであるiPhone16 ProとiPhone16 Pro Maxについては対応する可能性が非常に高いです。
無印のiPhone16、iPhone16 Plusに関しては過去同シリーズでのApple ProRAWの利用がなかったため不透明となっています。
ただCPUも今回はiPhone16 Proシリーズと同様に「A18」になったためApple ProRAWの対応もぜひお願いしたいところです。(※iPhone16 ProシリーズのCPUはA18Proとなっています。)
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iPadでもApple ProRAWは利用可能?
iPadに関しては無印、Air、Pro、miniとありますが、どの世代のどのOSでもApple ProRAWの撮影には対応していないのでその点も注意が必要そうです。
ただ、iPadOS14以降を搭載したiPadだと撮影はできませんが、表示は可能です。
なのでiPadの購入の際はまずiPadOS14以降にアップデート可能かどうかの確認を行う必要がありそうですね。
一眼レフカメラ・ミラーレス一眼などでApple ProRAWは利用できる?
結論から言うと一眼レフカメラ・ミラーレス一眼などでApple ProRAWは利用はできません。
あくまでAppleが開発した新しいフォーマットなので現時点では「Apple ProRAWの対応機種は?」でも伝えしたように、Appleの独自規格となりそうです。
RAWとの違いは?
RAWと名前は似ていますが、その中身は少し違った存在です。
まず見てわかる通り名前が違います。
そして最大の違いは対応する端末が違うという点です。
RAWと違い「Apple」と入っていることから、Apple製の端末でのみ使用できるということが伺えます。
さらにそのApple製端末の中でも特定のiPhoneでしか使用することができないというのがApple ProRAWになります。
※【Apple ProRAWの対応機種は?】の項目で対応するiPhoneを掲載しているので改めてご確認ください。
簡単に言えばRAWは基本的なカメラ全機種に対応した万能型、Apple ProRAWは特定のiPhoneに特化したRAWという感じの違いがあります。
Apple ProRAWの特徴
Apple ProRAWの最大特徴はというと、画像処理能力を兼ね備えている点です。
通常のRAWは「生」という意味があり何の加工もされていなく、他のデバイスで普通に見ることが困難な場合があります。
RAWを普通に見るようにする作業として現像を行うのですが、その現像する場合もAdobeのLightroomのような現像用のアプリを使用する必要があります。
ですがApple ProRAWに関してはiPhoneの画像処理と併せて使用できるので、iPhone上の写真アプリなどで露出やホワイトバランスなどのレタッチも含めた、現像が可能なのです。
つまり現像用アプリを準備する必要がなく、iPhoneのみで撮影から現像までのすべてを行うことができるのです。
そしてRAWデータということでJPEGやHEIFと違い全てのデータが残っているのも特徴で、加工を前提にしている撮影だった場合、露出などの変更を柔軟に行うことができるので、よりこだわりの写真に仕上げることも可能です。
Apple ProRAWのメリット・デメリット
Apple ProRAWのメリットはやはりiPhoneのみで撮影から現像まで行える点です。
通常のRAWデータは一眼レフやミラーレスなので使用できますが、そのデータをそのままパソコンやスマホに転送したとしてもそのままではなかなか表示することが難しいです。
ですがApple ProRAWであればiPhone上で撮ったRAWがそのまま表示ができるため、誰かと共有する際などでも非常にスピーディーに行うことが可能です。
さらにRAWの現像用アプリは無料のものもありますが、有料のものが多く、なかなか手を出しづらいところもありますが、Apple ProRAWであればiPhoneさえあれば標準の写真アプリでも加工から現像までできるのでお手軽という面をとっても非常に優れていると思います。
では逆にApple ProRAWのデメリットは何かというと、対応端末の少なさと、データ容量の大きさになります。
対応端末の少なさについては前述でもお伝えしていますが、それに合わせてデータ容量の大きさというところをしっかり理解しないといけません。
どういうことかと言うと、Apple ProRAWはそのまま撮影すると、約75MBほどのデータ容量になってしまいます。
もしも容量の小さなiPhoneを購入していた場合、75MBのデータ量はストレージを圧迫しかねません。
さらにiPhoneはそのお手軽さから、撮影枚数も多くなることが予想されるため、その点においても容量を気にしていかないといけないことになるのでやはりここはデメリットかなと思います。
ですがこのデメリットにも解決策はあります。
解決策も抑えて上手くデメリットと付き合っていきましょう。
Apple ProRAWのデメリットの解決策
Apple ProRAWのデメリットの解決策としては、Apple ProRAWを「HEIF MAX」に変換することです。
HEIF MAXは簡単に言うとJPEGやHEIFのような圧縮された形式になります。
Apple ProRAWは約75MBのデータ量ですが、HEIF MAXにすることで約5MBにまで容量を圧縮することが可能なのです。
HEIF MAXについては別の記事でも解説しているので併せてご確認ください。
Apple ProRAWの設定方法
Apple ProRAWの設定方法は非常に簡単です。
iOSアプリの「設定」から「カメラ」→「フォーマット」へと進んでいきます。
その中にある「Apple ProRAW」という項目をオン(緑色にする)にすることで使用可能となります。
ですがここで注意が必要なのが、ここではまだ使用可能になったと言うだけでまだ撮影の設定はできていません。
ここからカメラアプリを起動して右上にあるRAWボタンを有効にして初めてApple ProRAWで撮影することが可能となります。
この点はしっかり抑えておきましょう。
ちなみに、Apple ProRAWはスマートHDR、ナイトモード、Deep Fusionといった撮影モードと併せて使用可能です。
ただLive Photos、ポートレート、ビデオ撮影には対応していないのでご注意ください。
Apple ProRAWの共有方法
Apple ProRAWは画像処理能力を兼ね備えているため、iPhone上で画像編集や現像をすることが可能です。
ですがiPhone上ではなく、別端末で現像をしたいという場合もあるかと思います。
その場合以下の3つ方法でApple ProRAWを共有することが可能です。
- iCloud写真経由でApple ProRAWを共有する
- AirDropで共有する
- MacのイメージキャプチャやWindowsのフォトアプリを使用する
やり方は違えどApple ProRAWが共有できることに違いはないので、自身の持っている端末や環境を見返してやりやすい方法を選択するでいいと思います。
ただ注意が必要なのが、すでに編集をしている場合だとJPEGで出力されてしまうことがあるので、基本的には編集前のデータを送るようにしましょう。
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誰かに教わるというのは、カメラを上達させるうえで非常に重要だと感じています。
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まとめ:Apple ProRAWは特定のiPhoneのみで使えるRAWの進化系!
今回はApple ProRAWの対応機種や特徴などを解説してきました。
Apple ProRAWはまだ登場してから間もないため、知らない人もいるのではないかと思います。
ですが、確実に便利なフォーマットであることと、これからiPhoneシリーズの発売も続くと思うので今以上に普及はしてくると思います。
いま現時点でApple ProRAWとは縁がなかったとしても、いずれ対応端末を手にする日が来るかもしれません。
更に自分が手にしなくても、周囲の人が使い始めて自分もそこの輪に入っていくこと守るかもしれません。
そうしたときにApple ProRAWの知識さえ持っていれば、何の迷いもなくApple ProRAWに順応できると思うので、今回を気にApple ProRAWをぜひ理解しておきましょう。
Apple ProRAWは特定のiPhoneのみで使えるRAWの進化系!
便利なフォーマットを上手に使いこなしていきましょう。
そのやってみたいを胸に良い一台を探してみてください。
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