【初心者カメラ教室】メカ?電子?先幕?シャッターの違いと特徴、使い道まで解説

記事タイトル 初心者カメラ教室
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こんにちは!卯月銀河(@gingacamera)です。

写真を撮影するときに必要不可欠なのがシャッターです。

シャッタースピードに関しては【初心者カメラ教室】でもお伝えしてきましたが、実はそのシャッターにも種類があるのはご存知でしょうか。

今回はそんなシャッターについて解説していきたいと思います。

シャッターについて知りたい、シャッターを使いこなしたい、カメラに詳しくなりたいという方にはおすすめの記事です。

結論、現代のシャッターの種類は3種類あり、仕組みも特徴も違います。

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シャッターとは

カメラのシャッターは撮影を行う際にイメージセンサーへの露光時間を制御するために開閉装置になります。

例えて言うなら人間のまぶたと同じ役割です。

シャッターを開閉することでシャッタースピードをコントロールして撮影を行う仕組みとなっています。

シャッターが長時間開いていると多くの光を取り込み、開いている時間が短いと光の量を少なくすることができます。

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3種類のシャッターとは

3種類のシャッターとは以下の3つのことを指します。

これらはカメラの機種によって搭載非搭載が分かれてきます。

少し前の一眼レフカメラはメカシャッターのみだったり、シャッターレスカメラと呼ばれるようなメカシャッターなしで電子シャッターのみのカメラも存在します。

ではそれぞれのシャッターがどのようなシャッターなのか、その特徴やメリット・デメリットを解説していきます。

メカシャッター

メカシャッターは先幕と後幕の2つの幕を動かすことによって撮影するシャッターを使って撮影するシャッター方式のことを指します。

別名、フォーカルプレーンシャッターとも呼ばれています。

そんなメカシャッターのメリットは以下のとおりです。

ちなみにデメリットは以下のとおりです。

メリットデメリットの順番に解説していきます。

メリット1:ローリングシャッター歪みの発生が小さい

ローリングシャッター歪みに関してですが、メカシャッターは電子シャッターと比べてシャッター幕の開閉が早いです。

そのためローリングシャッター歪みの発生は小さくさせることができます。

シャッター幕を早く開閉できるということは動く被写体に強いシャッターであるということにもなります。

メリット2:フリッカー現象に強い

フリッカー現象については、最近はフリッカーレスという機能が殆どの機種に搭載されているため、フリッカー現象に非常に強くなっています。

メリット3:ストロボ・フラッシュの使用が可能

フラッシュ・ストロボに関しては普通に使用することが可能です。

ですが逆に言えば普通に使用できることができないシャッターもあるため、普通に使用できるという点でメリットとなっています。

メリット4:シャッター音がなる

シャッター音に関しては最近のカメラはシャッター音が小さくなっていますが、やはりシャッター音があると撮影している感を感じることができるため、今回メリットの一つとしてあげさせていただきます。

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デメリット1:シャッター音がなる

シャッター音に関しては、メリットでも取り上げましたが、人によってはデメリットにもなります。

静かな場所で撮影をしないといけない場合などで大きなシャッター音が鳴ると、迷惑がかかってしまったり、撮影対象をうまく撮影できないということにもつながってしまいます。

ただ近年ではシャッター音がどんどん小さくなってきており、昔に比べ出れば改善もされています。

ですがそれも賛否両論なところで、シャッター音が好きな人もいるので一概にどちらが正解ということも難しいです。

そのためデメリットでもシャッター音を取り上げました。

デメリット2:シャッター開閉時にブレが発生する

シャッター開閉の際のブレに関してはやはり物理的なシャッターなため、100%ブレを抑えることはできません。

特にシャッタースピードが1/100から1秒くらいのときにブレが発生することがあります。

対策としてはそのシャッタースピードを避けるか、あくまで確率でブレることもあるということなので、何枚か撮影をしておき、後でぶれていない写真を選定するというのも一つの手段として有効です。

デメリット3:シャッターの寿命

シャッターの寿命については、物理的なものなので寿命は来てしまいます。

中古のカメラを購入する際にシャッター回数が記載されている場合などは寿命に対しての記載だと考えていいと思います。

ただこれらはカメラの種類によっては寿命は変わり、エントリー機では約5万回、ハイエンド機では約15~50万回と言われています。

ですがこれらも使い方次第なところもあり、メンテナンスをしていれば寿命以上に長持ちするということも大いにあります。

シャッター回数に関してはすべてカメラ内に記録されているので、WEBサービスなどで確認することが可能となっています。

デメリット4:連射に弱い

連射に弱いということに関しては、あくまで電子と比べると、ということになります。

昔に比べるとシャッターの技術も向上し、連射スピードも向上はしています。

ですが電子シャッターと比べてしまうとどうしても連射が弱く見えてしまいます。

解決策としては、連射を特に優先する場合は電子シャッターを使用するということになります。

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電子シャッター

メカニカルな動作を行わないシャッター方式になります。

詳しく言うと、メカシャッターはシャッター幕を使用するのに対して、電子シャッターはシャッター幕を使用しません。

イメージセンサーが電子的に読み込むことでシャッターの代わりを果たしています。

もともとメカシャッターの搭載が難しい小型端末であるコンデジやスマートフォンでの採用が一般的でしたが、最近ではミラーレス一眼での採用もされています。

そんな電子シャッターのメリットは以下のとおりです。

デメリットは以下のとおりです。

メリットデメリットの順に解説していきます。

メリット1:連射に優れている

シャッター幕の開閉動作が発生しないため、その分連射に優れているのがメリットとなります。

エントリー機であっても1秒間で最低でも10コマ前後撮影できるなどメカシャッターでは行えない連射行うことができます。

ちなみにハイエンド機になると、秒コマ20枚程度撮影できる機種も存在しています。

メリット2:メカシャッターのような寿命がない

寿命に関してですが、メカシャッターで寿命が合ったのは物理的にシャッター幕を開閉するためどうしても回数制限があるという話でしたが、電子シャッターの場合はその物理的なシャッター幕を使用しないで撮影を行います。

そのため壊れる部品がそもそも存在していないということになります。

電子的な寿命はあるかもしれませんが、少なくとも物理的に寿命があるということは電子シャッターではありません。

メリット3:シャッター開閉時のブレがない

シャッター開閉時のブレに関してですが、メカシャッターでは物理的にシャッター幕を開閉させるため、ほんの僅かでも衝撃が入りブレてしまう可能性がありました。

ですが電子シャッターは物理的にシャッター幕を使用しないためブレる要素がありません。

そのためシャッターを切ることでのブレは電子シャッターでは起こり得ないこととなります。

メリット4:シャッター音を消すことができる

シャッター音に関しては、すべて電子式で行うためシャッター音を消すことができます。

静かな環境での撮影や、子供を起こさないように寝顔を撮影するときなど、シャッター音がないことによるメリットはたくさんあります。

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デメリット1:ローリングシャッター歪みが起きやすい

ローリングシャッター歪みに関しては、電子シャッターはイメージセンサーの上から順に露光を行うことで撮影をしていますが、その際にタイムラグが発生しローリングシャッター歪みができると考えられています。

具体的にどうなるかと言うと、止まって見えるように撮ったつもりでも流れるように物体が歪んでしまっている、これがローリング歪みの正体です。

そのため動きが激しいものの撮影には電子シャッターは不向きということになります。

デメリット2:フリッカー現象が起きやすい

フリッカー現象についてですが、蛍光灯などで写真がチカチカしてムラが出てしまう現象がフリッカー現象です。

電子シャッターはメカシャッターに付いているフリッカーレス機能の使用ができる機種とできない機種があるため、デメリットとしてあげあさせていただきました。

ちなみに上位機種に近づけば近づくほど、電子シャッターでもフリッカーレス機能が使用できるものもあるので、知っておいて良い知識かもしれません。

デメリット3:ストロボ・フラッシュの使用ができない

ストロボやフラッシュはシャッターとのシンクロ撮影にて行えるものなのですが、電子シャッターではシンクロ撮影を非常に苦手としています。

そのため、電子シャッターでストロボやフラッシュの使用は基本的にできません。

デメリット4:シャッター音がない

シャッター音がないというのはどのシャッターにおいてもつきまとってしまう問題です。

いざないとなると人物撮影をしているときに被写体が写真を取られたかどうかがわからなかったり、タイムラプスなどで撮影しているときも本当にシャッターが降りているのかがわからなかったりします。

ですがこれも善し悪しがあるので、電子シャッターではシャッター音がならないものとして捉えておくのが良いかもしれません。

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電子先幕シャッター

電子先幕シャッターは先幕を電子式で行い、後幕をメカニカルシャッターで行うシャッター方式になります。

メカニカルと電子の中間のシャッター方式が合わさったハイブリッドシャッター方式です。

ちなみに読み方は電子先幕(でんしさきまく)シャッターとなっています。

メリットは以下のとおりです。

  • メカシャッターよりも連射が優れている。
  • シャッター開閉時のブレがメカシャッターより少ない
  • メカシャッターのようにローリング歪みが少ない
  • シャッターのタイムラグが少ない
  • ストロボ・フラッシュの使用が可能

電子先幕のメリットはメカシャッターと電子シャッターを基本的には合わせたものとなります。

メカシャッターの良いところを引き継ぎ電子シャッターの良いところも受け継いでいるという感じまさにハイブリッド仕様にふさわしいシャッターとなっています。

デメリットとしてはシ後幕をメカシャッターで行うためャッターに寿命があるという点くらいで、その他に大きく目立つデメリットが見当たらないのも特徴と言えそうです。

とにかくいいとこ取りの電子先幕シャッターということで覚えるのもありだと思います。

各シャッターの使い道(使い分け)は

メカシャッターに関しては、ローリング歪みが少ないという特徴があるため、動きのあるスポーツや鉄道の撮影に向いていると思います。

電子シャッターは高速連写やサイレント撮影に需要があります。

更に長時間シャッターを開閉するようなタイムラプスにも有効と考えていて、メカシャッターで行うと寿命に近づくスピードが早まってしまいますが、電子シャッターであればその心配もありません。

電子先幕シャッターはこれらの基本として捉えておくのが良いかなと思っています。

メカシャッターと電子シャッターのハイブリッド型なので基本的に電子先幕シャッターが搭載されていれば、電子先幕シャッターを優先的に使用していいと思います。

その中でより連射をしたいのであれば電子シャッターより早い物体を捉えたいときにはメカシャッター、シャッターを酷使していてもう少しシャッター回数を減らしたいときには電子シャッター、のような使い分けを行うことで、自分の望んだ撮影が行えるのではないでしょうか。

レンズシャッター?グローバルシャッター?:卯月銀河の豆知識

シャッターの仕組みにはさらにもう2種類あって一つがレンズシャッターと呼ばれるものになります。

レンズシャッターには、シャッターの位置が3種類に分かれており、「ビフォア・ザ・レンズシャッター」、「ビトウィン・ザ・レンズシャッター」、「ビハインド・ザ・レンズシャッター」の3つがあります。

そんなレンズシャッターはレンズの中に仕切りがあり、バネの力でその仕切を開閉する仕組みです。

これらのシャッターの位置が前面なのか中間なのか後ろにあるのかで名称が変わるという感じです。

このレンズシャッターを今回取り上げることをしない理由としては、今では使用される機会がほぼないからです。

どういうことかと言うと、このレンズシャッターは1960年代よりも前に採用されていたシャッターで今ではごく一部でしか見られません。

そのため知識として目にしておくことは良いと思いますが、必要以上に覚えてしまってもなかなか活かすことができないのではないかと考え今回は豆知識程度の説明とさせていただきました。

では逆にグローバルシャッターは何かというと、もともとCCDというイメージセンサーでよく使用されていたシャッターになります。

電子シャッターはイメージセンサーの上から順に露光を行うことで撮影をしていますが、グローバルシャッターはセンサー全体で一度に記録するという方式を用いています。

CMOSセンサーでも使用できればよいのですが、技術的に難易度が高く、ミラーレスや一眼レフなどのCMOSセンサー搭載のカメラでの採用はまだまだ難しいのが現状でした。

ですが、SONYのα9Ⅲが2024年に発売し、そのシャッターにグローバルシャッターが採用されたとのことで話題となりました。

ただ他のカメラメーカーでの発売は今のところはないようなので、今回は技術的にはすごいことなのですが、より汎用性のあるシャッターにだけフォーカスをし、グローバルシャッターの記載も見送っているという運びです。

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まとめ:3種類のシャッターをシーン別に使い分けよう

今回は3種類あるシャッターについて解説してきました。

普段はあまり気にしないシャッターですが、実が3種類もあり、その3種類はすべて特徴が違い、メリット・デメリットがあります。

3種類のシャッターを使い分けることで撮影の幅が広がったり、今まで撮影が難しかったものも撮影がしやすくなる、なんてことも大いにあります。

メカニカルシャッター、電子先幕シャッター、電子シャッターの3種類のシャッターをこの機会に覚え、カメラの性能をフルに使っていきましょう。

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