【初心者カメラ教室開講!】
こんにちは!卯月銀河(@gingacamera)です。
「レンズマウント」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
マウントはカメラとレンズを繋ぐための橋で非常に重要な役割を持っています。
今回はそんなレンズマウントは一体いくつ存在するのか、その違いは何なのかなどを解説していきます。
ぜひ「レンズマウント」に詳しくなってカメラ知識を磨いていきましょう。
結論、一般向けには15個のレンズマウントが存在します。
レンズマウントは何種類ある?
結論、現行一般向けに販売されているカメラだけで考えると15個あります。
ただあくまで現行の一般向け販売ということなので、業務用であったり、過去販売されていたものを含めるともっと個数は増えます。
ただ今回は今現在(※2024年10月)にカメラを購入することを基準に考えているため、現行販売されている入手可能なカメラである15レンズマウントについて紹介します。
実際のレンズマウントとは
15種類ある現行のレンズマウントを一覧でお見せします。
- SONY Eマウント
- SONY Aマウント
- Nikon Fマウント
- Nikon Zマウント
- Canon EFマウント
- Canon EF-Sマウント
- Canon EF-Mマウント
- Canon RFマウント
- FUJIFILM Xマウント
- FUJIFILM Gマウント
- リコーペンタックス Kマウント
- Lマウント
- マイクロフォーサーズマウント
- Leica Mマウント
- ハッセルブラッドXマウント
馴染みのあるマウント名からあまり聞いたことがないマウント名まで様々だと思います。
一つ一つ解説していきます。
SONY Eマウント
SONY Eマウントは2010年に発表され、SONYミラーレス一眼カメラであるαシリーズ・NEXシリーズに採用されているレンズマウントになります。
ちなみに同じEマウントですが、APS-Cモデルにはレンズ名が「E」から始まるのに対して、フルサイズ対応のものは「FE」から始まる名称となっています。
そのため、フルサイズ対応レンズは「FEマウント」と呼ばれていたりもします。
同じSONYですが、Aマウント採用の一眼レフカメラには装着ができないので注意が必要です。
SONY Aマウント
SONY Aマウントは前身のコニカミノルタから引き継いだレンズマウントとなります。
そのためコニカミノル時代のフィルムカメラにもAマウントのレンズは装着可能となっています。
こちらは主にフィルム一眼カメラ、デジタル一眼レフカメラのマウントとなっています。
α99 ⅡなどがAマウントを採用した機種となります。
ちなみに同じSONYですがEマウントのミラーレス一眼には装着できないので注意が必要です。
Nikon Fマウント
Nikon FマウントはNikonがフィルム時代から使用されているレンズマウントになります。
現在だと一眼レフカメラのDシリーズが装着できる機種となっており、Nikon D6などが例に挙げられます。
同じNikonですが、Zシリーズのミラーレス一眼カメラには装着ができないので注意が必要です。
Nikon Zマウント
Nikon Zマウントは2018年に発表されたNikonのミラーレス一眼カメラ用のレンズマウントとなります。
NikonのZシリーズのボディでの装着が基本であり、Z9、Z6Ⅲ
、Z7Ⅱ
などが使用できる機種としてあげられます。
同じNikonですが、Dシリーズの一眼レフカメラには装着ができないので注意が必要です。
Canon EFマウント
Canon EFマウントはフィルム時代から採用されているレンズマウントになります。
その特徴とはなんといっても長い歴史の間で蓄積されたレンズ資産です。
EOS 5D Mark Ⅳ、EOS-1D X Mark Ⅲ、EOS 6D MarkⅡ
などがEFマウント採用機種としてあげられます。
同じCanonですが、EF-S、EF-M、RFマウントとは互換性はないので注意が必要です。
ちなみに「EF」は「Electro-Focus(エレクトロフォーカス)」の略となっています。
Canon EF-Sマウント
Canon EF-SマウントはAPS-C一眼レフカメラ用のレンズマウントとなっています。
APS-C一眼レフカメラ用ということで、フルサイズのEFマウントのカメラには装着ができないので注意が必要です。
EOS Kiss X10iやEOS Kiss X90
などが採用しているレンズマウントとなります。
同じCanonですが、EF、EF-M、RFマウントとは互換性はないので注意が必要です。
ちなみに「EF-S」は「Small-imagecircle(スモールイメージサークル)」の略となっています。
Canon EF-Mマウント
Canon EF-Mマウントは2012年に発表された、APS-Cミラーレスカメラ用のレンズマウントとなっています。
EOS Kiss M2などが対応機種としてあげられます。
「EF」「EF-S」とにた名前のマウントがありますが、これらに互換性はないので注意が必要です。
Canon RFマウント
Canon RFマウントは2018年に発表されたCanonのミラーレスカメラ用のレンズマウントで、主にEOS Rシリーズに採用されています。
R3、R6M2
、R8
、EOS R5 Mark II
などがRFマウント採用の機種となります。
同じCanonですが、「EF」「EF-S」「EF-M」との互換性はないので注意が必要です。
ちなみに2024年3月まではRFマウントはCanonが独占でレンズ制作をしていましたが、2024年4月にシグマとタムロンからRFマウントに対応したレンズの製造・販売が発表されてさらにRFマウントの拡大が期待されています。
FUJIFILM Xマウント
FUJIFILM Xマウントは2012年に発表された、FUJIFILMのAPS-Cミラーレスカメラ用のレンズマウントになります。
FUJIFILM X-T5、FUJIFILM X-T50
などがXマウントを搭載している機種となっています。
同じFUJIFILMに「Gマウント」がありますが、互換性はないので注意が必要です。
FUJIFILM Gマウント
FUJIFILM Gマウントは2016年に発表された、中判サイズのレンズマウントとなります。
中判サイズとは、端的に言うとフルサイズよりももう一段階大きなセンサーサイズのことを指します。
GFX100S II、GFX 50S IIなどがGマウントの機種となります。
同じFUJIFILMに「Xマウント」がありますが、互換性はないので注意が必要です。
リコーペンタックス Kマウント
リコーペンタックスのKマウントは1975年からと50年近く続くレンズマウントとなります。
こちらにはフルサイズ・APS-Cどちらにでも装着することが可能です。
PENTAX (ペンタックス) K-3 Mark ⅢなどがKマウントを採用している機種となります。
Lマウント
Lマウントは、基本的にはLeicaが自社のミラーレスカメラ用に開発したレンズマウントになります。
2014年にLマウントの前身となる「Leica Tマウント」があったのですが、その後2015年に「Leica Lマウント」と名称が変更され、更に2018年にはLeica、Panasonic、SIGMAとの間で「Lマウントアライアンス」として同一規格のマウントによる製品開発提携が発表され、その際に現在の「Lマウント」へとサイド名称が変更されました。
なのでLマウントはLeica SL3、Panasonic S1H
、SIGMA fp L
など3社のメーカーのミラーレスカメラで使用することが可能な特殊なレンズマウントとなっています。
マイクロフォーサーズマウント
マイクロフォーサーズマウントは2008年に発表されたレンズマウントで、デジタルカメラの統一規格であり、マイクロフォーサーズシステムの一部になります。
主にPanasonicのミラーレス一眼カメラのLUMIX Gシリーズ、OM SYSTEM(オリンパス)のOM-Dシリーズの機種がマイクロフォーサーズマウントを採用しています。
具体的にはLUMIX GH7、LUMIX GH5 Ⅱ
、OM SYSTEM OM-1 Mark Ⅱ
、OM SYSTEM E-M1 Mark Ⅲ ASTRO
などが対応機種となります。
Leica Mマウント
Leica Mマウントはフィルム時代から続く暦の長いレンズマウントとなります。
レンジファインダーという距離計のファインダーとフレーミング用のファインダーが別になっている他のカメラとは一線を画すマウントとなっています。
ライカM6などがMマウントを採用している機種となります。
ハッセルブラッドXマウント
ハッセルブラッドXマウントは2016年位発表されたレンズマウントで、中判サイズのマウントとなっているのが特徴です。
ハッセルブラッドX2Dなどが対応している機種となります。
レンズマウント比較一覧表
今回紹介した15個のレンズマウントを一覧表にしています。
どんなレンズマウントがどんなカメラに装着できるのか比較しながらご覧下さい。
マウント名 | 対応機種 | 主な特徴 |
---|---|---|
SONY Eマウント | α7Ⅳ、α7c2 | SONYミラーレス一眼カメラであるαシリーズ・NEXシリーズに採用。 |
SONY Aマウント | α99 Ⅱ | 前身のコニカミノルタから引き継いだレンズマウント。 |
Nikon Fマウント | Nikon D6など | Nikonのフィルム時代から使用されているレンズマウント。 |
Nikon Zマウント | Z9 | Nikonのミラーレス一眼カメラ用のレンズマウント |
Canon EFマウント | EOS 5D Mark Ⅳ | Canonのフィルム時代から採用されているレンズマウント。「EF」は「Electro-Focus(エレクトロフォーカス)」の略。 |
Canon EF-Sマウント | EOS Kiss X10i | APS-C一眼レフカメラ用のレンズマウント。「EF-S」は「Small-imagecircle(スモールイメージサークル)」の略 |
Canon EF-Mマウント | EOS Kiss M2 | APS-Cミラーレスカメラ用のレンズマウント。「EF・RFマウント」との互換性はない |
Canon RFマウント | R3 | Canonのミラーレスカメラ用のレンズマウント。「EFマウントシリーズ」との互換性はない |
FUJIFILM Xマウント | FUJIFILM X-T5 | FUJIFILMのAPS-Cミラーレスカメラ用のレンズマウント。「Gマウント」との互換性はない。 |
FUJIFILM Gマウント | GFX100S II、GFX 50S II | 中判サイズのレンズマウント。「Xマウント」との互換性はない。 |
リコーペンタックス Kマウント | PENTAX (ペンタックス) K-3 Mark Ⅲ | 1975年からと50年近く続くレンズマウント。フルサイズ・APS-Cどちらにでも装着可能。 |
Lマウント | Leica SL3 | Leica、Panasonic、SIGMAによる製品開発提携が結ばれ「Lマウント」の名称になる。 |
マイクロフォーサーズマウント | LUMIX GH7 | 統一規格であり、PanasonicののLUMIX Gシリーズ、OM SYSTEM(オリンパス)のOM-Dシリーズの機種がマイクロフォーサーズマウントを採用。 |
Leica Mマウント | ライカM6など | フィルム時代から続く暦の長いレンズマウント。 |
ハッセルブラッドXマウント | ハッセルブラッドX2D | 2016年に発表されたレンズマウントで、中判サイズのマウント。 |
ぜひブックマークなどしてご活用下さい。
各レンズマウントの見分け方とは
結論、レンズマウントの大きさと電子接点を見うと見分けることができます。
装着するマウントのサイズがそもそも違っているのと、電子接点と呼ばれる金属部分の配置が各メーカーで違っているので、そこを見ることで見分けることが可能です。
ただ一番わかり易いのはやはりレンズに記載されているメーカー名やレンズの名称を見ることです。
それでもわからない場合は実際のカメラにレンズを当ててみる、というのも一つの手段です。
装着不可能なマウントの場合はそもそもしっくりとはハマらないので、そうした物理的に確かめる方法も知っておくと良いかもしれません。
もしもレンズマウントが破損した場合の対応
もしレンズマウントが破損した場合はすぐにメーカーに問い合わせるのが吉です。
レンズマウントは修理や交換によって直すことは可能ですが、個人で直すことは非常に困難です。
無理をしてしまうと正常な方のレンズもしくはカメラのマウントまで傷つけてしまう可能性もあります。
そんなときは素直にメーカーや修理可能なショップへの連絡が個人的には良いと思います。
過去に存在したレンズマウントとは
今回紹介したのは現行で入手できるカメラをメインに考え15個のレンズマウントを紹介しましたが、過去に発売された機種を遡れはかなり複数のレンズマウントが存在します。
ここではそのごく一部をご紹介します。
- SIGMA SAマウント
- フォーサーズマウント
- ハッセルブラッドVマウント
- ハッセルブラッドHマウント
- OMマウント
今現在これらのレンズマウントを採用したカメラの新発売はない状態ということもあり、中古市場を見ると上記のマウントを採用しているカメラに出会うことは可能ですが「一般的に入手可能」には少し遠いのではないかということで15個に厳選させてもらいました。
もしこれでレンズマウントという分野に興味を持ち、全レンズマウントを見てみたくなった方はぜひWikipediaなどをご参照下さい。
マウントの垣根は超えられる?マウントアダプター・マウントコンバーターとは
基本的に名称が違うレンズマウント同士は相容れない存在となっています。
同じCanonのカメラとレンズであったとしても、RFマウントのカメラにEFマウントのレンズは装着はできません。
例外として統一規格である「マイクロフォーサーズマウント」や同一規格のマウントによる製品開発提携をしている「Lマウント」ではメーカーの垣根を超えての装着が可能ですが逆にこの2つのマウントが特殊で、一般的には互換性がないように作られています。
そんな互換性がなく互いに装着できないレンズマウントですが、実は「マウントアダプター・マウントコンバーター」というアクセサリーを使用することで、その垣根を超えることができます。
マウントアダプター・マウントコンバーターには種類が複数あり、どのマウントからどのマウントへ変換したいかによって使用するアダプター・コンバーターは変わってきます。
更にその際にMFだけ使用できればいいのか、AFも使用できるほうがいいのかによっても使用するアダプター・コンバーターは変わってきます。
販売としては大手ECサイトである、楽天市場、Amazon
、Yahoo!ショッピング
などでも購入可能なので合わせてご覧下さい。
カメラメーカー乗り換えの際のレンズやカメラはどうする?
使用しているカメラを別のメーカーに乗り換える場合、いった先のカメラでは今まで使用していたレンズはマウントが違うため一部を除き、使用できないことがほとんどです。
その場合どうするのが良いかと言うと、個人的にはカメラ・レンズなどを取り扱っている買取ショップで売却するのは一つの有効な手段だなと考えています。
マウントが違うからと言って使用せず、売却もせずそのまま放置しておくとやはり保存状態によっては劣化してきます。
そうするといざ使用しようとしたときにはレンズ内が劣化していて思い通りの写真撮影ができない、なんてことも考えられます。
そうなる前に売却をしておけば資金も手元に入り、新しいレンズの購入や機材の購入に当てることができます。
もしくはマウントアダプターを購入して再利用するというのも一つの手段です。
どちらにせよレンズは資産なので肥やしにするのは非常にもったいないので、肥やしになる前に決断するのが良さそうです。
【カメラは資産】撮影機材を売るならどこがいい?おすすめショップ7選を紹介
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独学でカメラや写真を学ぶことは可能ですが、誰かから学べるというのは本当に勉強になることばかりです。
このブログでも「初心者カメラ教室」と称してカメラの知識を発信していますが、なかなか文面を見るだけでは解決が難しいことがあります。
自分一人では解決できないことも、相談することで解決できるなんてこともたくさんあります。
しかもその相談できる相手がフォトグラファーだと考えると非常に強い味方だと言えます。
CURBON+ではオンラインでの動画視聴が可能なため、自分の空いている時間に視聴できるのがメリットで、年間プランであればアーカイブの視聴も可能なため実質いつでもどこでも学びたいオンライン教室の勉強会に参加することができます。
CURBON+が提供する写真やカメラに関する学びの場を有効活用してカメラスキル・写真スキルの向上を目指していきましょう。
まとめ:現行15種類のマウントがあり、それぞれ特徴があります
今回は現行入手可能なカメラのレンズマウントを15種類解説してきました。
今回の解説では主にマウントの紹介とちょっとした解説にとどめています。
というのもマウントにはそれぞれ「口径」であったり「フランジバック」だったりとマウントごとに様々なサイズなどが違ってきます。
たしかにそれらも特徴に当たるのですが、では実際にそれらの知識が役に立つか、知っていて特になるかと言われると、「そこまで知らなくてもいいんじゃないかな」というのが個人的な結論です。
詳しくなれるに越したことはありませんが、あまりにも知識を詰め込みすぎても頭でっかちになるだけだと思うので必要最低限「なるほど」となる程度の知識にとどめておくのもいいのではないかなと思います。
そしてもし「初心者カメラ教室」でその事柄に更に興味が出るようであればぜひそこから先のステップに進んでみて下さい。
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