「ミラーレンズ」というレンズを聞いたことはあるでしょうか。
ミラーレンズは通常のカメラレンズとは少し異なった特殊なレンズとなっています。
今回はそんな特殊なレンズである「ミラーレンズ」の構造や特徴などを解説していきます。
同時におすすめのミラーレンズも紹介します。
ミラーレンズについて知りたい、ミラーレンズを購入してみたいという方におすすめです。
結論、ミラーレンズは非常に面白いボケが作れる超望遠レンズです!
ミラーレンズとは。レフレックスレンズとの関係は?
ミラーレンズとは通常のカメラレンズで使用する光学レンズではなく、鏡を利用して光を収束するレンズです。
別名「レフレックスレンズ」とも呼ばれています。
光学レンズではないため、通常の光学レンズとは写り方が全く違ってきます。
なので「かなり安い望遠レンズが売られているから買おう」とだけだと想像と違ってしまうかもしれません。
ただ画質が悪いとかではなく、むしろ画質が良いと感じる場面も多数あります。
しっかりミラーレンズの構造やミラーレンズの特徴を押さえれば非常に面白いレンズなのでカメラライフに色を添えてくれること間違いないです。
そんなミラーレンズの特徴を次は解説していきます。
ミラーレンズの特徴(メリット)
ミラーレンズには以下の4つの特徴(メリット)があります。
順番に解説していきます。
メリット1:超望遠
超望遠レンズはとても大きなメリットです。
望遠レンズは本来非常に高価なもので、物によっては100万円を超えてしまうものも存在しています。
そんな中、特殊なレンズとはいえ超望遠のレンズがお手頃価格で購入可能というのは非常にメリットだと思います。
もちろん100万円を超えるような純正レンズと比べれば特殊なレンズということもあり、使い勝手は少し曲もあると思います。
ですが、それを抜きにしても望遠を諦めていた方にとっても非常に朗報かなと思います。
メリット2:非常にコンパクト、圧倒的に軽量
非常にコンパクトかつ、圧倒的に軽量な点はメリットです。
ものにもよりますが、望遠なのに200g台と非常に軽いです。
純正の望遠レンズとかだと1kgを超えてしまっていたりと、持ち運びに非常に苦労します。
その点ミラーレンズは特殊なレンズではありますが、非常にコンパクトかつ軽量なので持ち運びにも何ら苦労はありません。
メリット3:色収差がほとんどない
色収差がないという特性は、波長によって屈折の量が異なるという現象が起こらない鏡による光の収束であるため、色収差がほとんど発生しないということに結びついています。
なので画質の観点から言うと、良い面もあるという感じです。
ですが収差に関しては色収差はないのですが、すべての収差がなくなるわけではなく、コマ収差や球面収差は補正ができないので、この点は特殊なレンズとして理解しておく必要がありそうです。
メリット4:リングボケがすごい
引用:ケンコートキナー
なんと言ってもリングボケがすごいのが特徴でもありメリットです。
点光源をぼやかすと、中心が抜けたようなリング状のボケが撮影することが可能となっています。
リングボケはミラーレンズでしか撮影できないボケなので、リングボケを撮影したい場合ミラーレンズを使用するしかありません。
ミラーレンズのデメリット
もちろんミラーレンズはメリットばかりでなく、デメリットも存在します。
大きく分けて4つのデメリットがあります。
では順番に見ていきましょう。
デメリット1:ほとんどがMF(マニュアルフォーカス)
基本的に現在販売されているミラーレンズの殆どがMF(マニュアルフォーカス)となっています。
AF(オートフォーカス)でないのが非常に残念です。
そのため、自分でピント調節をしないといけないためすぐに撮影を行いたい場面や、そもそもMFが苦手な人にはデメリットとなってしまいます。
デメリット2:望遠レンズしかない
更に望遠レンズしかないというのもデメリットかなと思います。
初心者目線で考えた場合、レンズは広角レンズも存在すると考える場合があるかと思いますが、ミラーレンズに関しては基本的にはほぼ望遠レンズなので、その他の帯域のレンズはありません。
その知識を入れておかないとずっと広角のミラーレンズを探してしまうことにもなりかねないので注意が必要です。
デメリット3:製造メーカーが少ない
製造メーカーが少ないというのもデメリットです。
この後おすすめのミラーレンズを紹介するときにも触れるのですが、作っているメーカーや販売メーカーはかなり少ないです。
競合がいた場合はせめぎ合ったりして良いものになっていきそうですが、そういった事がありません。
選ぶ際にはメーカーが勝手に絞られるので良いですが、色々なレンズを試してみたいと思ったときに、選択肢が限られてしまうのはデメリットかなと思います。
デメリット4:レンズが特殊
レンズが特殊というのも当然デメリットです。
リングボケなどはメリットにもなりますが、同時にデメリットにもなってしまいます。
リングボケは非常に綺麗ではありますが、おそらく万人に受け入れ等るものではないかなとも思います。
ボケ感の写真を撮ろうとしたときにリングボケになってしまっていると、知らない人からしたらすごく不自然な写真にもなりかねません。
ミラーレンズを使用するうえで、しっかりリングボケなど特殊なレンズである点を理解しておく必要がありそうですね。
一眼レフカメラ・ミラーレス一眼で装着可能?
基本的にミラーレンズは一眼レフやミラーレスでの装着が可能です。
少し特殊なレンズではありますが、他の光学レンズ同様に装着して撮影するという部分は変わることはありません。
ミラーレンズの構造(仕組み)
ミラーレンズの構造としては反射鏡がレンズ内に入っている点があげられます。
外界でも分かるのですが、レンズの中央部分に光学レンズとは違い丸い筒のようなものが見えます。
これが反射鏡になります。
反射鏡を利用して光を収束するため、光学レンズとは作りが大きく異なっています。
おすすめのミラーレンズ
ミラーレンズは非常に数が少なく、製造しているメーカーも販売しているメーカーも日本国内ではそう多くはありません。
そんな中でもおすすめのミラーレンズがあるのでご紹介します。
基本的にはMFかつF値は8前後に設定されているものが多いです。
そんな中で個々は特出しているな、と感じたものを6つピックアップしています。
- SZ 300mm PRO Reflex F7.1 MF CF
- SZX SUPER TELE 400mm F8 Reflex MF
- SZ 500mm F8 Reflex MF
- 500mm F6.3 DX
- VEGBY1 900mmF8.0
- MINOLTA ミノルタ AF REFLEX 500mm F8
では順番に解説していきます。
SZ 300mm PRO Reflex F7.1 MF CF
まずはケンコー・トキナー(kenko tokina)のSZ 300mm PRO Reflex F7.1 MF CFです。
F値が7.1とミラーレンズの中では比較的明るいレンズになります。
それでも焦点距離は300mmとかなりの望遠で、かつ非常に軽い設計のミラーレンズとなっています。
もし同じような300mmの光学レンズを購入しようとすると、50-300mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDのようなレンズになります。
SZX SUPER TELE 400mm F8 Reflex MF
続いてはケンコー・トキナー(kenko tokina)のSZX SUPER TELE 400mm F8 Reflex MFです。
焦点距離が400mmと超望遠のレンズですが、こちらも非常にコンパクトです。
もし同じような400mmの光学レンズを購入しようとすると、50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXDのようなレンズになります。
SZ 500mm F8 Reflex MF
3点目がケンコー・トキナー(kenko tokina)のSZ 500mm F8 Reflex MFです。
焦点距離が500mmなのでかなりの望遠まで撮影することができます。
もし同じような500mmの光学レンズを購入しようとすると、FE 200-600mm F5.6-6.3 G OSSのようなレンズになります。
500mm F6.3 DX
現在中古しか販売されていませんがケンコー・トキナー(kenko tokina)の500mm F6.3 DXも非常に良いレンズです。
焦点距離が500mmですが、F値が6.3と非常に明るいのが特徴です。
VEGBY1 900mm F8.0
面白い商品としてはVEGBY1 900mmF8.0もおすすめとしてあげられます。
焦点距離がなんと900mmとかなり長い焦点距離となります。
900mmの世界を光学レンズで実現しようとするととても大変なため、そういった点でも非常に面白いレンズとなっています。
もし同じような900mmの光学レンズを購入しようとすると、RF200-800mm F6.3-9 IS USMのようなレンズになります。
今回900mmの光学レンズでは発見できず、近しい距離として800mmとなっています。
MINOLTA ミノルタ AF REFLEX 500mm F8
基本的にミラーレンズはMFなのですが、なんとAFのレンズも存在します。
それがMINOLTA ミノルタ AF REFLEX 500mm F8になります。
こちらはAマウントのレンズなため、現代では使用機会が非常に少なく、製造はすでに終了しているため中古でしか購入することはできません。
ですが、AFのミラーレンズ自体数が多いものではないので非常に貴重な一本かなと思います。
【初心者でも上達可能】プロカメラマンやフォトグラファーから写真・カメラを学べる機会を紹介
誰かに教わるというのは、カメラを上達させるうえで非常に重要だと感じています。
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まとめ:ミラーレンズを一本持っていると世界が変わります!
今回はミラーレンズ、別名レフレックスレンズの構造や特徴を解説してきました。
非常に特徴的なレンズですが、望遠性能に優れていたり、非常に軽量コンパクトだったりとメリットも非常に大きいと思います。
一本持っていると撮影の幅も大きく広がると思うので、レンズの購入を検討されている方はぜひ選択肢に入れてみてください。
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